2014年9月25日 熊本大学医学部にて
症例 74歳,男性
労作時呼吸困難,夜間の乾性咳嗽.
元理容師,鶏糞肥料使用歴あり.喫煙:current smoker, 15本x44年.SpO2 90% (RA),両側下肺野(R<L)でfine crackles聴取.
LDH 256 IU/l,KL-6 4844 U/ml,SP-D 558 ng/ml,CRP 2.6 mg/dl,VC 1.67L, %VC 60%, FEV1 1.28⇒%FEV1のデータがない.おそらく閉塞性障害も加わっているのだろう.%DLco 39.6%.
CT画像は,両側上から下肺野にすりガラス影.肺内に気腫性または嚢胞性変化著明.右横隔膜c直上はspareされる.
鑑別疾患はHP, EP,TB, LCH, IIPsではDIP, RB-ILD, LIP etc
結局気腫か?嚢胞か?が問題.
演者のスライドに示された画像からは明らかに嚢胞.⇒とすればLCHが疑わしい.
BAL:総細胞数の増加,マクロファージ57%,Ly 10.8%,Neu 21%,Eos 6%, CD4/8 0.83,ヘモジデリン貪食マクロファージ(+)
VATS肺生検:CD1a (+), Langerin (+), S-100 (+)
Skull, 頸椎Xp:溶骨性変化あり.
診断はLCH
多臓器型LCHと単一臓器型LCHがある.
高齢者は珍しいが,時に認められることもある.
pLCHに関する当ブログの記録
http://edukobiyori.blogspot.jp/2013/03/3210.html
武村先生の病理のレビュー
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsogd/29/1/29_88/_pdf
LCHの画像診断
肺ランゲルハンス組織球症の画像診断
症例65歳,女性
検診にて胸部異常陰影を指摘,自覚症状なし.喫煙歴なし.
画像:左肺門bronchovascular bundleに添った浸潤影.左majour fissureの肥厚.左B3の内腔は狭小化.閉塞はしていない.右肺門は??縦隔リンパ節の腫脹なし.
気管支鏡検査:血管怒張 左上幹,右気管支もあり.
PET 左肺に取り込み.R<L.
診断は肺MALTリンパ腫.
BFにてbiopsy施行.CD20陽性,CD5陽性,MIB-1 index 10%以下.
画像を読めば,リンパ路との関連が強いことがわかるのだが・・.画像の分布を正確に読むことが重要とあらためて考えさせられた.
肺MALTリンパ腫⇒既存の肺構造を保ちながら陰影拡大.
R-CHOP6コースで陰影改善.
2014年10月30日木曜日
2014年10月29日水曜日
COPD増悪に対するtriple therapy(ICS/LABA/LAMA)継続群とICS減量中止群の効果.
Withdrawal of Inhaled Glucocorticoids and
Exacerbations of COPD
NEJM 2014;371(14):1285-1294.
重症COPDで増悪を繰り返す患者において,長期作動性気管支拡張薬にICSを追加する治療が推奨されている.しかしLABAとLAMAに加えICSを追加するbenefitについては十分には明らかにされていない.
方法
12か月の二重盲検並行群間試験.2485例の増悪歴を有するCOPD患者に6週間のrun-in periodを設け,Triple therapy (ICS/LABA/LAMA,ICSは1,000μg/day)を行い,その後以下の群に無作為に割り付けた.
① Continued triple therapy.(ICS継続群)
② 12週かけて3段階でICSを減量,中止する.(ICS中止群)
Primary end pointは最初に中等症,または重症のCOPD増悪を起こすまでの時間.
スパイロメトリーの所見と健康状態,呼吸苦もまたモニターした.
結果
ICS継続群と比較して,ICS中止群は,最初の中等症から重症のCOPD増悪について,あらかじめ非劣性のクライテリアである,95%信頼区間の上限である1.2以下であった(HR, 1.06; 95% CI, 0.94 to 1.19).ICSが完全に中止となる18週において,ベースラインからのトラフFEV1の低下はICS中止で継続群と比較して38 ml以上であった(P<0.001);52週では両群の差は43mlであった(P=0.001).ICS中止群において呼吸苦の変化はなく,健康状態の変化はわずかであった.
対象
40歳以上で,former smokerまたはcurrent smoker (10 pack-years以上)
経口ステロイドの使用は不可.SABAの頓用吸入は可.去痰剤,キサンチンの使用は可.
気管支拡張薬吸入後FEV1<=70%,%FEV1<=50%
スクリーニング前の12か月間に少なくとも1回COPDによる増悪が記録されている.
triple therapy(ICSはmaximal dose,FP 1,000μg/day)を6週間.
その後無作為に2群に割り付け12週の治療.
*中等度の増悪の定義
COPDに関連した下気道症状の増加,またはそのような症状が2回以上新たに出現.そして一つの症状は,少なくとも3日以上続き,医師が抗菌薬,全身性ステロイドのいずれか,または両方を処方した場合.
*重度の増悪の定義
緊急ケアユニットに入院が必要な増悪.
症状出現日はCOPDの症状が最初に記載された日.
NEJM 2014;371(14):1285-1294.
WISDOM (Withdrawal of Inhaled Steroids
during Optimized Bronchodilator Management) trial
Abstract
背景重症COPDで増悪を繰り返す患者において,長期作動性気管支拡張薬にICSを追加する治療が推奨されている.しかしLABAとLAMAに加えICSを追加するbenefitについては十分には明らかにされていない.
方法
12か月の二重盲検並行群間試験.2485例の増悪歴を有するCOPD患者に6週間のrun-in periodを設け,Triple therapy (ICS/LABA/LAMA,ICSは1,000μg/day)を行い,その後以下の群に無作為に割り付けた.
① Continued triple therapy.(ICS継続群)
② 12週かけて3段階でICSを減量,中止する.(ICS中止群)
Primary end pointは最初に中等症,または重症のCOPD増悪を起こすまでの時間.
スパイロメトリーの所見と健康状態,呼吸苦もまたモニターした.
結果
ICS継続群と比較して,ICS中止群は,最初の中等症から重症のCOPD増悪について,あらかじめ非劣性のクライテリアである,95%信頼区間の上限である1.2以下であった(HR, 1.06; 95% CI, 0.94 to 1.19).ICSが完全に中止となる18週において,ベースラインからのトラフFEV1の低下はICS中止で継続群と比較して38 ml以上であった(P<0.001);52週では両群の差は43mlであった(P=0.001).ICS中止群において呼吸苦の変化はなく,健康状態の変化はわずかであった.
対象
40歳以上で,former smokerまたはcurrent smoker (10 pack-years以上)
気管支拡張薬吸入後FEV1<=70%,%FEV1<=50%
スクリーニング前の12か月間に少なくとも1回COPDによる増悪が記録されている.
triple therapy(ICSはmaximal dose,FP 1,000μg/day)を6週間.
その後無作為に2群に割り付け12週の治療.
*中等度の増悪の定義
COPDに関連した下気道症状の増加,またはそのような症状が2回以上新たに出現.そして一つの症状は,少なくとも3日以上続き,医師が抗菌薬,全身性ステロイドのいずれか,または両方を処方した場合.
*重度の増悪の定義
緊急ケアユニットに入院が必要な増悪.
症状出現日はCOPDの症状が最初に記載された日.
Secondary end point
最初に重度のCOPD増悪をきたすまでの時間,中等度から重度のCOPD増悪の数,肺機能 におけるベースラインからの変化(FEV1, FVC, PEFR).
健康状態はSGRQで評価.
重症または最重症患者において,LABA, LAMAを有するレジメンにICSを加えることのbenefitについては,適切なパワーを有した研究がなく不明なままである.
吸入ステロイド中止により増悪しやすいと考えられるサブグループを抽出し,最初の増悪に関する影響を調べたが,どのサブグループもICS中止群と継続群で有意差はなかった.
問題点
ICSを段階的ではなく,一度に中止した場合は,今回と同じ結果が得られるか?ICS中止前にtriple therapy (maximal therapy)を6週間行う必要があるか?
このトライアル(と他の研究)から得られた所見
ICSは増悪の予防よりもむしろ症状の改善に基づいて処方されるべき.
重症患者であってもICS中止は増悪のリスクを増加させない.
2014年9月3日水曜日
第3回Koto Clinical Lung conference
2014年8月26日 熊本テルサ
講演I
当院で経験した悪性疾患
熊本市民病院 岸先生
ATL,pyothorax-associated lymphoma (PAL),MPM(多形上皮型),Lung ca (Ad,EML4-ALK陽性)
組織が十分得られない(PAL),immunohistochemistryの結果ですぐに確定診断に至らなかった(MPM)など診断に苦慮.
江南病院 瀬戸口先生
難 治性で特効薬的な治療がない現状では,環境整備を積極的にすべきか?
データがまだ十分でなく, evidenceといえないところがもどかしい.
講演I
当院で経験した悪性疾患
熊本市民病院 岸先生
ATL,pyothorax-associated lymphoma (PAL),MPM(多形上皮型),Lung ca (Ad,EML4-ALK陽性)
組織が十分得られない(PAL),immunohistochemistryの結果ですぐに確定診断に至らなかった(MPM)など診断に苦慮.
講演II
肺非結核性抗酸菌症の治療について江南病院 瀬戸口先生
非結核性抗酸菌は土壌,台所や風呂などの水回りに存在する.これらの環境と発症との関連が報告されており,シャワーヘッドの洗浄など環境整備が重要であることを強調.
第388回チェストストカンファレンス
7月24日熊本大学附属病院にて
①教育症例
90歳,女性
在宅介護.倦怠感出現⇒意識障害,尿失禁認め近医搬送.呼吸器感染症の診断にてCTRX, CLDM等の投与で全身状態は改善.リハ目的にて転院.咳嗽,喀痰なし.WBC 6400(Neu 73.8%,Lym 15%),CRP 0.33,BUN 37.2, Cr 1.55,CEA 9.7,sIL-2R 1450 U/ml,
胸部単純X線:右下肺野,左上肺野に浸潤影(airbronchogramあり),centrilobular nodule,
L>Rの胸水貯留.
抗菌薬投与にて炎症反応は著明改善.しかし胸部陰影は残存.
鑑別診断:細菌性肺炎,抗酸菌感染,肺動脈血栓塞栓症,器質化肺炎などを鑑別に.
T-spot TB:ESAT6 パネル188スポット,CFP10 パネル272スポット
誘発喀痰:2回目の誘発喀痰にてGaffky 1号.
基礎疾患は? 末梢血にATL細胞を認め.ATLの診断となる.
T-spot TB
スポット数とTB発症との関連は?
②80歳,男性
8か月前より慢性咳嗽.胸部異常陰影を指摘.past smoker 20本x40年
画像:前縦隔のtumor,42x35mm大,azygos veinの見える高さ.MRIにてT1不均一な低信号,T2不均一な高信号.PETでは#7にも異常集積あり.
胸腺腫,germ cell tumor,神経源性腫瘍,MLが鑑別に.
CTガイド下生検にてsmall cell carcinomaの診断.pro-GRP 454.3 pg/ml.
胸腺上皮腫瘍(thymic epithelial tumor)の分類の中に胸腺小細胞癌がある.
③60歳,男性
主訴は呼吸困難.半年前より呼吸苦の自覚あり,吸気時にヒューという.
声が小さい.嗄声あり?聴診では呼吸音減弱,吸気時にwheeze.両背側にfine crackles.
胸部CT:上肺野優位の気腫性変化と下肺野の線維化あり.
FVC 0.8L,FEV1 0.75L
FV curveでは呼気に鋸歯状の曲線がみられる.吸気時も.
診断は特発性反回神経麻痺.声帯は正中位で固定.突然死の可能性もある.ope施行.
睡眠時無呼吸症候群で返答肥大のある時もこのような鋸歯状波形を認めることありとのコメント.
①教育症例
90歳,女性
在宅介護.倦怠感出現⇒意識障害,尿失禁認め近医搬送.呼吸器感染症の診断にてCTRX, CLDM等の投与で全身状態は改善.リハ目的にて転院.咳嗽,喀痰なし.WBC 6400(Neu 73.8%,Lym 15%),CRP 0.33,BUN 37.2, Cr 1.55,CEA 9.7,sIL-2R 1450 U/ml,
胸部単純X線:右下肺野,左上肺野に浸潤影(airbronchogramあり),centrilobular nodule,
L>Rの胸水貯留.
抗菌薬投与にて炎症反応は著明改善.しかし胸部陰影は残存.
鑑別診断:細菌性肺炎,抗酸菌感染,肺動脈血栓塞栓症,器質化肺炎などを鑑別に.
T-spot TB:ESAT6 パネル188スポット,CFP10 パネル272スポット
誘発喀痰:2回目の誘発喀痰にてGaffky 1号.
基礎疾患は? 末梢血にATL細胞を認め.ATLの診断となる.
T-spot TB
スポット数とTB発症との関連は?
②80歳,男性
8か月前より慢性咳嗽.胸部異常陰影を指摘.past smoker 20本x40年
画像:前縦隔のtumor,42x35mm大,azygos veinの見える高さ.MRIにてT1不均一な低信号,T2不均一な高信号.PETでは#7にも異常集積あり.
胸腺腫,germ cell tumor,神経源性腫瘍,MLが鑑別に.
CTガイド下生検にてsmall cell carcinomaの診断.pro-GRP 454.3 pg/ml.
胸腺上皮腫瘍(thymic epithelial tumor)の分類の中に胸腺小細胞癌がある.
③60歳,男性
主訴は呼吸困難.半年前より呼吸苦の自覚あり,吸気時にヒューという.
声が小さい.嗄声あり?聴診では呼吸音減弱,吸気時にwheeze.両背側にfine crackles.
胸部CT:上肺野優位の気腫性変化と下肺野の線維化あり.
FVC 0.8L,FEV1 0.75L
FV curveでは呼気に鋸歯状の曲線がみられる.吸気時も.
診断は特発性反回神経麻痺.声帯は正中位で固定.突然死の可能性もある.ope施行.
睡眠時無呼吸症候群で返答肥大のある時もこのような鋸歯状波形を認めることありとのコメント.
2014年7月3日木曜日
iPS細胞を応用した世界初の臨床試験について
5月に開かれた第26回日本アレルギー学会春季臨床大会(5月9日ー5月11日,京都国際会館)で,もっとも感銘を受けたのは理化学研究所 高橋先生の講演だった.(招請講演10 「iPS細胞の臨床応用」)
加齢黄斑変性症に対する世界初のiPS細胞を利用した網膜色素細胞移植の臨床試験が,今年の夏にも始まるとのこと.現在は「手作りのF1カーをつくっているような状況」であり,今後iPSを臨床治療として使えるようにするためには,安全性,細胞の品質管理などの問題をクリアしなければならない.そのためのシステム作りも同時に行い成功させていることに驚いた.
他でほぼ同じような内容の講演をされており,youtubeにupされているのでリンクを張り付けておく.
https://www.youtube.com/watch?v=Rv1boFxc1nE
昨日,STAP細胞関連の問題がこの臨床研究に影響を及ぼしかねないかのような報道があった.静かな環境で着実に臨床研究が進むことを期待したい.
加齢黄斑変性症に対する世界初のiPS細胞を利用した網膜色素細胞移植の臨床試験が,今年の夏にも始まるとのこと.現在は「手作りのF1カーをつくっているような状況」であり,今後iPSを臨床治療として使えるようにするためには,安全性,細胞の品質管理などの問題をクリアしなければならない.そのためのシステム作りも同時に行い成功させていることに驚いた.
他でほぼ同じような内容の講演をされており,youtubeにupされているのでリンクを張り付けておく.
https://www.youtube.com/watch?v=Rv1boFxc1nE
昨日,STAP細胞関連の問題がこの臨床研究に影響を及ぼしかねないかのような報道があった.静かな環境で着実に臨床研究が進むことを期待したい.
2014年6月6日金曜日
6月5日第11回熊本喘息・咳嗽研究会
ANAクラウンプラザ熊本ニュースカイ
教育講演:喘息の診断における呼気ガスNO、パルスオキシメータ、血液ガス分析の有用性
熊本大学大学院呼吸器内科学 藤井先生
特別講演:成人喘息患者の自覚症状と気道炎症の関係
福井大学医学部病態制御医学講座内科学 石塚全先生
eNO測定の意義
・ICSの用量調節,アドヒアランスを判断する上での参考
・慢性咳嗽に対してステロイドを使用するか否かの判断材料
・COPDにおいてICS(/LABA)を使用するか否かの判断材料
ICSを使用してもeNOが高い症例があり,eNO guidedの治療は,ステロイドを多く使用してしまう可能性がある.
大学生にeNOを測定.夜間の咳嗽を訴える女性の20%程度がNO上昇.⇒若い女性の場合の咳嗽は(咳)喘息でない可能性が高い.
好酸球性副鼻腔炎の特徴
両側篩骨洞優位の病変,鼻茸など
eNOが高い.
Lebrikizumab(ヒト化抗IL-13抗体)
periostin high症例で効果あり.
Mepolizumab(ヒト化抗IL-5抗体)
アトピー型,鼻茸,末梢血好酸球増多,肺機能がそこそこ悪い症例に効果
顆粒球・単球吸着療法
UCの寛解導入に用いられる治療.喘息患者で行った.⇒効果あり?それともプラセボ効果?
教育講演:喘息の診断における呼気ガスNO、パルスオキシメータ、血液ガス分析の有用性
熊本大学大学院呼吸器内科学 藤井先生
特別講演:成人喘息患者の自覚症状と気道炎症の関係
福井大学医学部病態制御医学講座内科学 石塚全先生
eNO測定の意義
・ICSの用量調節,アドヒアランスを判断する上での参考
・慢性咳嗽に対してステロイドを使用するか否かの判断材料
・COPDにおいてICS(/LABA)を使用するか否かの判断材料
ICSを使用してもeNOが高い症例があり,eNO guidedの治療は,ステロイドを多く使用してしまう可能性がある.
大学生にeNOを測定.夜間の咳嗽を訴える女性の20%程度がNO上昇.⇒若い女性の場合の咳嗽は(咳)喘息でない可能性が高い.
好酸球性副鼻腔炎の特徴
両側篩骨洞優位の病変,鼻茸など
eNOが高い.
Lebrikizumab(ヒト化抗IL-13抗体)
periostin high症例で効果あり.
Mepolizumab(ヒト化抗IL-5抗体)
アトピー型,鼻茸,末梢血好酸球増多,肺機能がそこそこ悪い症例に効果
顆粒球・単球吸着療法
UCの寛解導入に用いられる治療.喘息患者で行った.⇒効果あり?それともプラセボ効果?
第305回日本内科学会九州地方会・第50回九州支部主催生涯教育講演会
5月31日熊本森都心プラザホールで開催.駅前で立地条件抜群なのだが,プラザホールを除いて会場がショボい(狭い,入り口が1か所しかない).産業文化会館もショボかったけど(おまけに職員の融通が利かない役所仕事に閉口).熊本は地方会レベルの学会を開く会場がいまだにない残念な都市である.長崎,大分を多少は見習うべきだろう.
関節炎の鑑別の実際
長崎大学第一内科 川上 純先生
関節炎か?関節痛か?
関節炎:腫れ,圧痛がある.大きな関節では熱感,発赤がわからないことがある.
変形性関節症 狭義の膠原病(RA以外)
へバーデン DIP
ブシャール PIP
拇指 CMC
MCTD:手指の腫脹(レイノー現象とともに多い).腫れているが圧痛はない.
RA以外の疾患の関節症状:頻度は多いがRAほど痛みは強くない.
多関節痛(腫脹なし)
青壮年男性 高齢者 悪寒・発熱
発作中UA低値も 膝に圧倒的に多い 膝に多い
・・・・・ (手関節,股関節) 黄ブ菌多い
足関節にもおこることあり CPPD結晶
SpA RA 結核性
(Seronegative Spondyloarthropathy)
l 乾癬性
l 若年性
l 反応性 (かつてReiter症候群と言われた)
UCやクローン病に伴う
l SAHO症候群
Ann Rheum Dis 2011;70:1433-1440
付着部炎(たとえばアキレス腱が付着するところの痛み)の症状が主となる関節症である。
HLA-B27が90%陽性(日本人では保有率0.2%). HLA-B39陽性例が増えている.
男女比 3:1で男性に多い.
体軸関節:仙腸関節,脊椎.
末梢は下肢中心に非対称の関節炎.
本疾患概念には強直性脊椎炎(68%)、乾癬性関節炎(13%)、反応性関節炎(4%),SAPHO症候群(5%),腸炎関連関節炎(2%)などを含む。
(一部大阪大学免疫アレルギー内科ホームページより)
*PMR :(Arthritis Rheum 2012; 64:943-954.)
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/art.34356/pdf
6/10点 http://www.ryumachi-jp.com/info/120115_table3.pdf
RA強陽性とは正常上限の3倍以上
ACPAの感度,特異度
PIPは冒されない.
手関節.PIP,MCP 発赤は少ない.
回帰熱リウマチの1/3はRAになる.RAに移行する患者はPIP関節,ACPA陽性
【一般演題】
M abscessus症例の検討
迅速発育菌できわめて予後不良かというとそうでもない症例もある.
M.massilienseの話が出た.
以下の文献はCAM+MFLXが奏功した Mycobacterium massilienseの症例を報告しており,こんな記載がある.
Recently, M. abscessus was split into M. abscessus sensu stricto, Mycobacterium massiliense, and Mycobacterium bolletii.
http://aac.asm.org/content/57/2/1098.full
また以下の文章では「M. abscessus とされている中に一群の比較的化学療法反応性が良く総合的な予後も良好な一群があることが知られており最近 M.massiliense として独立した菌種として認め
られてきているようです。」との記載がある.
http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-120208.pdf
Fitz-Hugh-Curtis syndrome
若い女性,右季肋部痛.生殖器感染に伴う肝周囲炎
造影CTにて肝被膜がenhanceされる.膣分泌物液C trachomatis DNA陽性
糞線虫過剰感染症候群によりARDSを発症した1例
62歳,子宮頸がんに対するchemoradi後.
気管支洗浄にて多数の虫体を認めた.イベルメクチン+MEPM+VCM(糞線虫は腸内細菌を散布する).
経皮感染
生活史
http://medical.radionikkei.jp/medical/suzuken/final/030109html/
小児期に感染,免疫力低下で発症.HTLV-I,ステロイドは発症の強いリスクファクター.戦前,戦後(直後)を過ごした人,沖縄地方出身.
日本内科学会九州地方会
第50回九州支部主催生涯教育講演会関節炎の鑑別の実際
長崎大学第一内科 川上 純先生
実臨床に役立つ講演で興味深く拝聴した.以下の内容はメモからおこしたもの+αなので間違いもあると思う.
関節炎:腫れ,圧痛がある.大きな関節では熱感,発赤がわからないことがある.
関節痛
単~小関節痛 多関節痛
↓ ↓
変形性関節症 狭義の膠原病(RA以外)
へバーデン DIP
ブシャール PIP
拇指 CMC
膠原病
SLEの臨床症状:89%が関節痛.SLEは特に関節症状が多い.MCTD:手指の腫脹(レイノー現象とともに多い).腫れているが圧痛はない.
RA以外の疾患の関節症状:頻度は多いがRAほど痛みは強くない.
関節超音波の診断における有用性.
単~小関節炎 多関節炎
2-3か所
↓ ↓ ↓ ↓
急性(発症日がわかる) 慢性 急性 慢性
単~小関節炎
↓
急性だったら
↓
痛風 偽痛風 化膿性関節炎
青壮年男性 高齢者 悪寒・発熱
発作中UA低値も 膝に圧倒的に多い 膝に多い
・・・・・ (手関節,股関節) 黄ブ菌多い
足関節にもおこることあり CPPD結晶
単~小関節炎
↓
慢性だったら
↓SpA RA 結核性
脊椎関節炎
l 強直性脊椎炎l 乾癬性
l 若年性
l 反応性 (かつてReiter症候群と言われた)
UCやクローン病に伴う
l SAHO症候群
早期診断
腱付着部炎の早期診断:エコーの重要性.Ann Rheum Dis 2011;70:1433-1440
*SpA:
関節リウマチで認められるリウマトイド因子や抗CCP抗体が陰性.付着部炎(たとえばアキレス腱が付着するところの痛み)の症状が主となる関節症である。
HLA-B27が90%陽性(日本人では保有率0.2%). HLA-B39陽性例が増えている.
男女比 3:1で男性に多い.
体軸関節:仙腸関節,脊椎.
末梢は下肢中心に非対称の関節炎.
本疾患概念には強直性脊椎炎(68%)、乾癬性関節炎(13%)、反応性関節炎(4%),SAPHO症候群(5%),腸炎関連関節炎(2%)などを含む。
(一部大阪大学免疫アレルギー内科ホームページより)
多関節炎
↓
急性だったら
↓
ウイルス性 成人発症スティル病 RS3PE
synd.
パルボウイルスなど 高齢(50歳以上)
RA陰性
1-2ヶ月で症状完成
両側手背・足背に圧痕性浮腫
Maligの合併30%
VEGFの上昇
10mg/day程度のPDN effective
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/art.34356/pdf
関節リウマチ
2010年分類基準 ACR/EULAR6/10点 http://www.ryumachi-jp.com/info/120115_table3.pdf
RA強陽性とは正常上限の3倍以上
ACPAの感度,特異度
PIPは冒されない.
手関節.PIP,MCP 発赤は少ない.
回帰熱リウマチの1/3はRAになる.RAに移行する患者はPIP関節,ACPA陽性
喫煙と歯周病はRAの発症に関連
PMRの診断感度が高い所見は,上腕の圧痛【一般演題】
M abscessus症例の検討
迅速発育菌できわめて予後不良かというとそうでもない症例もある.
M.massilienseの話が出た.
以下の文献はCAM+MFLXが奏功した Mycobacterium massilienseの症例を報告しており,こんな記載がある.
Recently, M. abscessus was split into M. abscessus sensu stricto, Mycobacterium massiliense, and Mycobacterium bolletii.
http://aac.asm.org/content/57/2/1098.full
また以下の文章では「M. abscessus とされている中に一群の比較的化学療法反応性が良く総合的な予後も良好な一群があることが知られており最近 M.massiliense として独立した菌種として認め
られてきているようです。」との記載がある.
http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-120208.pdf
Fitz-Hugh-Curtis syndrome
若い女性,右季肋部痛.生殖器感染に伴う肝周囲炎
造影CTにて肝被膜がenhanceされる.膣分泌物液C trachomatis DNA陽性
糞線虫過剰感染症候群によりARDSを発症した1例
62歳,子宮頸がんに対するchemoradi後.
気管支洗浄にて多数の虫体を認めた.イベルメクチン+MEPM+VCM(糞線虫は腸内細菌を散布する).
経皮感染
生活史
http://medical.radionikkei.jp/medical/suzuken/final/030109html/
小児期に感染,免疫力低下で発症.HTLV-I,ステロイドは発症の強いリスクファクター.戦前,戦後(直後)を過ごした人,沖縄地方出身.
登録:
投稿 (Atom)