ランチョンセミナー
NTM
ゴルドネ99%が臨床的にコンタミと考えられている.ゴルドネの診断は培養3回陽性,塗抹1回陽性など診断基準を厳しくすべきか.
M. avium
M. intracellulare
M. chimaera
M. intracellulareの患者にchimaeraあり.しかし日本ではchimaeraはきわめてまれ.
MAC増えている.abscessusも増えている.
M. abscessus ほとんど治療に反応しない.
M. massiliense マクロライドに反応性良い.
Erm遺伝子が,マクロライド曝露により活性化され,マクロライドの結合阻害.
M. abscessus species abscessus 感受性試験で感受性があってもすぐに耐性化.
(参考文献)
Massiliense 菌陰性化88%.AJRCCM 2011: 183;405
NTM
10万対14.7 2014年有病率100を超える.日本は世界でも有病率,罹患率高い
Wallace Chest 2014;
投与中の再排菌 14.1% 73%再感染
治療終了後の排菌 48% 75%再感染
高IFNγ中和抗体陽性 複十字病院の100例以上のMAC症例にて抗体価の上昇なし.
検査の特徴はQFT検査陽性コントロールが上昇せず「判定不可となる」
治療
線維空洞型
NBタイプ
一側肺の1/3を超える
BEが強い
排菌量が多い
喀血など症状が強い
複十字病院
CAM耐性90例 CAM単剤,CAM+キノロン,EBなし,などが6割を超える
5生率 71%
耐性菌の問題: CAM単剤,CAM+キノロン,EBの中止
EB 15mg/kg 視力障害0.3%
北米の報告も似ている.専門医でありながらATS/IDSAのガイドラインに従っていたのは13%,耐性を誘導しやすいレジメンを行っていた.
Opeについて
複十字病院は月2-3例.増加傾向にある.RCTはできない.
新しい薬剤
Arikace
リポゾーマル化アミカシン.吸入で使用. Phase III on going
NB type
CAM+EBのレジメン
午後のシンポジウム
線維空洞型 CAM 1000mg,RFP 600mg,EB 15mg/kg連日
NB型 CAM 1000mg,RFP 600mg,EB 25mg/kg週3回
Chest 2014;146:276-82
180例のNB MAC 菌陰性化率は 連日で88%(76%が副作用で間歇へ),週3回で85%(3%が副作用で連日へ)
Chest 2015;191:96-103
217 NB MAC 菌陰性化率は 連日で76%(46%が治療変更),週3回で67%(21%が副作用で治療変更).週3回⇒EB中止は非常に少ない.
AZMとCAMで菌陰性化率の差はない.菌量の多い患者は間歇両方の効果乏しい.
※間歇療法を考慮する患者:NB type,喀痰塗抹陰性,初回治療,高齢女性,EB試用期間150日
CAM, EB, RFPにMFLX⇒30%程度が菌陰性化.MFLX開始⇒菌量が少ない患者に効果が期待できる.
アミカシン吸入⇒5人に1人が菌陰性化?
L-AMK 44%菌陰性化
クロファジミン:フェナジン色素の1種,脂溶性で抗酸菌DNAに結合.副作用として消化器症状,色素沈着あり.
クロファジミン+EB+CAM or AZM⇒100%菌陰性化
STFX, MFLX >LVFX
NTM講演 近畿中央病院
播種型NTM
診断のポイントQFTが判定不可になるときは,抗IFN-γ抗体の測定を!
HOT Tub lung
BALにてCD4/8がきわめて高い.
HOT Tub lungの4症例.いずれもaviumで,類似の菌遺伝子型.欧米をみてもaviumが多いようだ.
M kansasii
横ばい.男性の喫煙者.地域集積性が高い.堺.薬剤感受性.RFPのデータのみチェックを.RFPが重要.耐性なら専門病院へ.
M. abscessus
中年以降の女性に多い.もっとも予後不良のNTM.IPM/CS, AMK, CAMが有効.現在3亜種に再分類.Massilienseが予後よい.入院させてCAM+AMK+IPM/CS連日投与1ヶ月.その後MFX, STFX, FRPM, RFP, EBなどをCAMに併用.外来で前述のレジメンに週2-3回AMK, IPM/CSを行うこともある.