The TracMan Randomized Trial
JAMA. 2013;309(20):2121-2129.
背景
Tracheostomyをいつ行うかについてのevidenceはほとんどない.
目的
早期の気管切開と後期の気管切開で死亡率に差があるかについて検討.
試験デザインと設計
open multicentered randomized clinical
trial .2004年から2011年まで.13の大学病院と,それ以外の59病院のadult general and cardiothoracic critical care units.1032例の登録症例のうち909例が4日以内の人工呼吸管理をうけ,更に7日以上人工呼吸管理が治療医によって必要と判断された.
介入
early tracheostomy (4日以内)群, late tracheostomy (10日後―その時点で適応があれば)の2群を無作為に1:1に割り付けた.
Main Outcomes and Measures
primary outcome measureは30-day mortalityであり, intention to
treat解析を行った.
結果
早期気管切開群に割り当てられた455例の患者のうち、91.9%(95%CI、89.0%-94.1%)は気管切開を受けた、そして、後期気管切開群に割り当てられた454例の患者のうち、44.9%(95%CI、40.4%-49.5%)が気管切開を受けた。
早期群において,ランダム化30日後の全死亡率は30.8%(95%CI、26.7%-35.2%)であり,後期群では31.5%(95%CI、27.3%-35.9%)であった.リスク低下の絶対値は0.7%(95%CI、-5.4%-6.7%)であった.
2年死亡率は早期群51.0%(95%CI、46.4%-55.6%),と後期群53.7%(95%CI、49.1%-58.3%)(P = .74)であった.
生存群におけるcare unit入院期間の中央値は、早期群13.0日,後期群13.1日(P = .74)であった.
気切関連の合併症は患者の6.3%(95%CI、4.6%-8.5%)に報告された(早期群5.5%,後期群7.8%).
Conclusions and Relevance
UKにおいて,adult critical
care unitsにて人工呼吸管理を行っている患者の入室4日以内の気管切開は30日死亡およびその他の重要なsecondary outcomesの改善をもたらさなかった.