北九州国際会議場(小倉)
2012年11月16日(第1日目)●シンポジウム1 「特発性肺線維症に対する治療戦略」
HRCT におけるUIPパターンの特徴,①蜂巣肺,②小葉辺縁性分布,③時相の不均一性
①蜂巣肺 I) 径3-10mm,II)壁を共有,III) 2層以上の嚢胞の集簇(胸膜直下に1層に並ぶ嚢胞もUIPの蜂巣肺に含めるとする意見あり)
②小葉辺縁性分布 胸膜直下の線状・網状影 など
③時相の不均一 正常肺に蜂巣肺が隣接する など
●特別講演 「肺アスペルギルス症 -感染からアレルギーまでー」河野 茂教授(長崎大学)
●ランチョンセミナー1 「呼吸器感染症と耐性菌への対応について -抗菌薬使用の最近の考え方」 関 雅文先生(大阪大学医学部付属病院感染制御部)
●招請講演 「特発性肺線維症の課題と取り組み」 杉山 幸比古教授(自治医科大学)
今後IIPs分類が改定される
(1)Major IIPs classification
Chronic fibrosing; IPF, NSIP
Smoking related; RB-ILD, DIP
Acute / subacute; COP, AIP
(2)Rare IIPs
LIP
PPFE (idiopathic pleuroplumonary fobroelastosis)
(3)Unclassifiable
<一般演題>
結核・抗酸菌症,間質性肺炎のセッションを拝聴○M abscessusの報告
M abscessus→他のtypingという報告あり.GRNXは抗酸菌に効果ないという報告があるが..
○慢性心房細動に合併した続発性器質化肺炎2例の報告
心不全としては画像が非典型的.TBLBにて診断.case 1は安静,rate controlのみで改善,case 2も安静,利尿薬投与のみで改善.ステロイドは未使用.
→このような症例に遭遇した場合,組織採取を行うことは滅多にない.興味深い報告でした.
○誤嚥性肺炎に続発し器質化肺炎の1例
画像はARDSの時にみられるようない両側性の「派手な」陰影.
BALでは好中球29.5%,リンパ球は10数%
TBLBにて肺胞腔内にMasson body,ステロイドは半年かけてtapering.
議論としては,薬剤性のものではないか?chemical pneumonitis→DAD→器質化期を見ているのでは?など.
TBLBでものをいうのは難しいものです.
○Rib-Tip Syndrome 胸部痛の鑑別に考慮すべき疾患.第8,8,10肋骨にしか起こらない.肋骨先端部の可動性が原因?このような患者さんはどこかで診たことがある.
2日目もいろいろと興味深い講演,症例報告があるのだが出席できず,やや物足りないまま小倉を後にした.