1.教育症例
平成とうや病院
2.症例提示
①熊本労災病院
88歳,女性.亀背,慢性呼吸全 HOT施行中.意識消失発作,低酸素血症.心電図,心エコー上原因を示唆する所見なし.
胸部CT上肺野に著明な低酸素血症をきたす病変なし.→血管系の病変.右ー左シャントが示唆される.肝機能障害はなし.心エコー上は所見なしとのことだが・・・?
仰臥位にて低酸素血症増悪=platypnea-orthodeoxia syndrome (POS)あり.
本症例にて認められたPOSの原因は,フロアからも鑑別診断にあがっていた卵円孔開存(PFO)が答え.PFO, POSの病態については様々な説がある.
②公立玉名中央病院
78歳,男性.4年前に胸部異常陰影を指摘され,NTMを疑われたが,菌の検出なし.今回喀痰,咳嗽,胸部陰影の増悪にて紹介受診.
胸部CTでは肺野に小葉中心性粒状影を瀰漫性に認め,結節影,薄壁空洞,浸潤影.右中葉volume loss.
HTLV-I抗体陰性.
画像はNTMにcompatible.
その他の鑑別診断として,TB,DPB,fungal infection (aspergillus),Nocardiosisなどを考えたが・・・.
喀痰検査にて頻回にNocardia spp.が分離.またM intracellulareも分離されていた.ST合剤にて炎症所見,臨床症状とも改善.画像も薄壁空洞など一部の陰影は改善傾向.
Nocardiaの関与は間違いないようだが,NTMがどこまで肺病変に関与しているのかが興味深い点である.
なお,NTM likeの陰影を呈したNocardiosisの報告はあまり多くないようだ(自分も1例経験あり).NTMの合併例の報告はさらに少ない.
治療期間が6か月でよいのか?8か月で再発した症例報告もあるようだ.
Nocardia 環境中に存在.口腔内常在菌ではないので喀痰からの検出は重要な診断根拠となる.診断に関して,喀痰からの検出率は30%という報告あり.
③熊本市民病院
83歳,女性
11年前にuveitisがありSa症を疑われたが,BHLなし.ECGも異常なし.ACE上昇なし.BFは施行せず.下肢疼痛→食思不振→めまい,おう吐,低酸素血症にて搬送.
胸部CT上胸膜直下の浸潤影(consolidation,lobular consolidation),bronchovascular bundleにそった浸潤影が認められる.Sa症のような累々としたリンパ節腫脹はないが,一部腫大がありそう.
画像は広義間質を中心とした病変と読んだが.
採血データーではLDH 799,s-IL-2R 2777と増加しており,鑑別診断としては lymphoproliferative disorder,その中でもlymphoma, その他Sa症などを考える.
→答えはDLBCL.
呼吸不全にて来院しステロイドパルス療法にて,呼吸不全は著明に改善したが徐々に病態悪化.32病日に多臓器不全にて死亡.病理解剖では全身への転移あり.肺病変には腫瘍細胞の浸潤.結節性病変の周囲にはOP likeの所見あり.
肺病変は血行性か,リンパ行性か?→画像上は肺門から広がる所見ではないので血行性?
病理診断は生前にはついていないようだ.血液内科にコンサルトするも診断がつかず.
その他診断におけるBALの有用性乏しい.など.
2012年7月27日金曜日
2012年7月17日火曜日
UCTD-ILDとは何か?
KinderらのUCTDに関する論文を改めて読んでみる.
Brent W. Kinderら
AJRCCM 2007;176:691–697.
Rheumatologic studyでは,全身的に自己免疫疾患の特徴を有する25%ほどの患者が,ACRのCTD診断クライテリアを満たさないことを示した(文献14-18).これらの患者はdiffuseまたはundifferentiated CTD (UCTD)を有すると考えられている.そのような症例の大半(65-94%)は数年のフォローアップの後も”differentiated” CTD(たとえばRA, SLE, SSC, MCTD)にならなかった(文献14-19).従ってUCTDは以下のクライテリアを満たす異なった疾患概念であることが推測された.すなわちそのクライテリアとは①CTDの少なくとも1つの症状,徴候を有する,②血清学的検査にて陽性を示す,③少なくとも1年間その疾患が続く.UCTDのもっとも一般的な臨床症状は,Raynaud’s phenomenon, arthritis/arthralgias, pleuritis/pericarditis, sicca symptoms, cutaneous involvement (photosensitivity, rash), esophageal involvement, fever, and myositis (文献14)である.UCTDに特異的な呼吸器症状はこれまで検討されていない.
すなわちUCTD-ILD患者の基礎をなす病態は,自己免疫疾患であると考える.
UCTD-ILDのもっとも一般的な臨床的症状
UCTD-ILDにおいて少ない臨床的症状
alopecia, clubbing, and muscle weakness
これらの所見の相対的頻度は,他のnon-ILD UCTDコホートにおいてみられる所見の相対的頻度と同じである.
この研究の限界
まとめ
Idiopathic Nonspecific Interstitial
Pneumonia
Lung Manifestation of Undifferentiated
Connective Tissue Disease?Brent W. Kinderら
AJRCCM 2007;176:691–697.
Rationale
ATS/ERS International Consensus
Classification panelは,特発性NSIPを暫定的診断とし,更なる研究を推奨した.
Objectives
我々は,特発性NSIPが自己免疫疾患であり,分類不能のCTD (UCTD)(最近記載された異なった疾患単位)の肺病変と仮定した.
Methods
我々は特発性間質性肺炎があり,事前にUCTDのクライテリアを満たす,連続した28例の患者を,カリフォルニア大サンフランシスコ間質性肺疾患センターに登録した.UCTDのクライテリアは以下のとおりである.①CTDの特徴を少なくとも1つ有す,②臨床的な感染症状がなく,全身的な炎症の血清学的エビデンスがある,②他のCTD診断に関するACRのクライテリアを満たさない.
Medical recordを調べ,画像の評価と,肺生検のスコアリングを行った.コントロール群はUCTDクライテリアを満たさないIIPを有する他のすべての患者(n=47)である.
Measurements and Main Results
UCTDの患者はIIPコントロール群と比較して,女性が多く,より若く,非喫煙者が多かった.コントロール群と比較して,UCTD-ILD患者はHRCTにおいて有意にGGOが多く,生検にてNSIPパターンが多く,HRCTにて蜂巣肺は少なく,生検にてUIPが少なかった.我々のセンターでは特発性NSIPの患者の大半(88%)はUCTDのクライテリアを満たしていた.
Conclusions
特発性NSIP患者と診断される多くの患者は,UCTD症例の定義を満たしていた.更にこれらの結果は,特発性NSIPのclinical entityがIPFと異なり,自己免疫疾患であるように見える.
イントロダクション
病理組織学的NSIPパターンは,臨床と画像上,広範に認められる(文献8-10).最近ACRのクライテリアを満たすCTD患者にNSIPが最もよく認められることが示された(文献11-13).
Rheumatologic studyでは,全身的に自己免疫疾患の特徴を有する25%ほどの患者が,ACRのCTD診断クライテリアを満たさないことを示した(文献14-18).これらの患者はdiffuseまたはundifferentiated CTD (UCTD)を有すると考えられている.そのような症例の大半(65-94%)は数年のフォローアップの後も”differentiated” CTD(たとえばRA, SLE, SSC, MCTD)にならなかった(文献14-19).従ってUCTDは以下のクライテリアを満たす異なった疾患概念であることが推測された.すなわちそのクライテリアとは①CTDの少なくとも1つの症状,徴候を有する,②血清学的検査にて陽性を示す,③少なくとも1年間その疾患が続く.UCTDのもっとも一般的な臨床症状は,Raynaud’s phenomenon, arthritis/arthralgias, pleuritis/pericarditis, sicca symptoms, cutaneous involvement (photosensitivity, rash), esophageal involvement, fever, and myositis (文献14)である.UCTDに特異的な呼吸器症状はこれまで検討されていない.
考察
UCTD-ILD患者と,CTD-ILD患者との間に類似性がある.
・臨床的特徴:女性,より若い,非喫煙者が多い,ANAが陽性でtiterが高い,clubbingがない.
・画像の特徴:GGOが優位に多い,honeycombingがない
・病理組織的特徴:NSIPパターン.
すなわちUCTD-ILD患者の基礎をなす病態は,自己免疫疾患であると考える.
もしILDを有する患者が,UCTDの患者と一般に,同じ経過をたどるなら,他のCTDのクライテリアを満たすようになる症例は少数(25%)である.さらにUCTDの患者で他のCTDの診断クライテリアを満たすようになる患者の中で,その大半はfollow-upの最初の年にそのことがおきる.我々のUCTD-ILD患者は,登録時,約3.5年の平均罹病期間(最初の呼吸器症状から来院まで)を有していた.
UCTD-ILDのもっとも一般的な臨床的症状
Diffuse arthralgias, Raynaud’s phenomenon,
and esophageal symptoms, whereas oral ulcerations, renal and neurologic disease
(data notshown)
UCTD-ILDにおいて少ない臨床的症状
これらの所見の相対的頻度は,他のnon-ILD UCTDコホートにおいてみられる所見の相対的頻度と同じである.
UCTDに関するもっとも最近publishされた文献に合わせるため,UCTDの診断に関して,膠原病の症状は一つのみでよいとした.このアプローチは幾分特異度を犠牲にして,誤った分類を導く可能性がある.
サンプルサイズが小さい.
まとめ
我々は,過去に特発性NSIPと分類された患者のほとんどは臨床,血清学,画像,病理所見が,自己免疫疾患を示唆する特徴を有していることを示した.今後他のILD患者のコホートにおいて,更なる研究を行い,これらの所見を証明し,UCTD-ILDのnatural historyを明らかにし,治療介入のよくデザインされたcontrolled
studyの適切なターゲットを同定すべきである.
2012年7月12日木曜日
2012年7月6日金曜日
第367回熊本チェストカンファレンス
リハを中心とした病院に転勤して,研究会の案内が来なくなった.どんな施設に居ようが気持ちは変わらないよ.それだけは覚えておいてくれ.
7月5日 子どもの習い事の参観と懇談会.そののち久しぶりに勉強会へ.
肺の膨張が得られるかー死腔を作らないことが重要.
演者 天理よろず相談所病院 医学研究所病理 小橋 陽一郎先生
シェーグレン症候群はlymphomaの発生率が高いとされるが,天理よろず病院の病理組織ではcNSIP, fNSIPが多い.MALTは1例
・Vascular involvement
・Mixed cellular proliferation
lymphoid cells 数はT cell > B cell
plasma cells
histiocyte
現在,小型の細胞はT cellであり,atypical large cellsはB cellで,これが腫瘍細胞であることが明らかとなっている.
・necrosis (血管侵襲-閉塞による)
Hodgkin’s disease with nodular sclerosis
→LYGと紛らわしいものがあった.
→chronic eosinophilic pneumonia like reactionを示し,CEPと紛らわしいものがあった.
CD3+, CD 20 -, EBER -, TCRγPCR + →腫瘍性
シェーグレン症候群のLIP もともとslow growingのlymphoma?
・移植後の病変について EBVの関与の可能性
7月5日 子どもの習い事の参観と懇談会.そののち久しぶりに勉強会へ.
熊本国際交流会館にて
熊本中央病院呼吸器外科から
「急性膿胸の外科治療」の演題でミニレクチャー
VATSの適応は,2期線維素膿性期
(fibroprulent phase)の早期である.
多房化を認めるかあるいは発症4週頃の早い時期までに内科的治療に奏功しない症例は適応あり.肺の膨張が得られるかー死腔を作らないことが重要.
特別講演
肺のリンパ増殖性疾患演者 天理よろず相談所病院 医学研究所病理 小橋 陽一郎先生
primary lymphoid lung lesionsの分類 Katzenstein, 2006
①small
lymphocytic proliferations、
reactive lymphoid hyperplasia, follicular
bronchiolitis, lymphoid interstitial pneumonia, nodular lymphoid hyperplasia,
low-grade B-cell lymphoma of MALT
②lymphomatoid
granulomatosis (LYG)
③miscellaneous
posttransplant lymphoproliferative
disorders, non-Hodgkin’s lymphomas, Hodgkin’s disease, Intravascular
lymphomatosis
LIP
ガイドラインで 「リンパ球様細胞が特に肺胞壁に著明に浸潤する」という項目を入れたらLIPと診断される症例は減った.
MALT
正式名称はextranodal marginal zone B cell
lymphoma of MALT type
病理でlymphoepithelial lesionがあるとMALTの診断に有用
サルコイド様反応を示すことがあり,診断に注意!
かつてnodular amyloidosisと考えていた症例.アミロイドの間に形質細胞が増加しておりFISH法での検討にてB-cell lymphoma of MALT type with
amyloid depositionと診断.
LYG
・Nodular, multiple and bilateral・Vascular involvement
・Mixed cellular proliferation
lymphoid cells 数はT cell > B cell
plasma cells
histiocyte
現在,小型の細胞はT cellであり,atypical large cellsはB cellで,これが腫瘍細胞であることが明らかとなっている.
・necrosis (血管侵襲-閉塞による)
Hodgkin’s disease
nodalに病変をおこすので,肺病変はまれ.Hodgkin’s disease with nodular sclerosis
→LYGと紛らわしいものがあった.
そのほか
Peripheral T cell lymphoma with marked
eosinophilic infiltration→chronic eosinophilic pneumonia like reactionを示し,CEPと紛らわしいものがあった.
CD3+, CD 20 -, EBER -, TCRγPCR + →腫瘍性
IgG4関連疾患は,MCDと鑑別が難しことがある.
フロアからの質問:IgG4関連肺疾患の診断基準の中にIgG4/IgG >40%との項目があるが,これを満たさないこともある.
→IgGの染色はbackgroundが染まりやすいので抑え気味に染色.逆にIgG4は染まりにくいので賦活化処理をするときれいに染まる.
フロアからの質問:
・LIPの悪性化はあるかシェーグレン症候群のLIP もともとslow growingのlymphoma?
・移植後の病変について EBVの関与の可能性
2012年7月5日木曜日
Autoimmune-featured interstitial pneumonia (AIF-ILD)
2011年 Chestに報告された概念だが,あらためて読んでみた.
症状および自己抗体より自己免疫疾患を疑うが,ACRのCTD診断クライテリアを満たさないILD患者のサブセットがある.これらの患者はundifferentiated connective tissue disease (UCTD) を有するが,IIP患者と考えられている(文献5).しかし,リウマチ関連の文献で示されているように,性質はmildで,ILDの中の罹患率は低い(1%).これらを鑑みて,我々はACRの診断クライテリアは満たさないがCTDの特徴を有したILDを有する患者のサブセットに対して,autoimmune-featured ILD
(AIF-ILD)という新しい名称を提案する.
背景
Radiographic Review
○categorized as “typical” for UIP
AIF-ILD63例中,HRCTにおけるUIPパターンは42例.atypical UIPパターンは21例であった.AIF-ILDでHRCT上atypical UIPパターンを示す患者に生検を行うと,UIPがNSIPより3倍多かった(6例対2例).一方CTD-ILDでatypical UIPパターンを示す患者に生検を行うと,UIPとNSIPの頻度は同等であった(3例対3例).
生存に関して
② 加齢(HR 1.06 for each year increase; 95% CI, 1.00-1.13; P=.04)
② DLcoの高値(HR 0.96 for each 1% increase; 95% CI, 0.92-0.99; P=.01)
③ 徐々にANAが上昇(HR 0.81 for each titer increase; 95% CI, 0.67-0.99; P=.03)
Autoimmune-Featured Interstitial Lung Disease
: A Distinct Entity
Chest 2011;140:1292-1299.
5 . Kinder BW , Collard HR , Koth L , et al
. Idiopathic nonspecific interstitial pneumonia: lung manifestation of
undifferentiated connective tissue disease? Am J Respir Crit Care Med . 2007 ;
176 ( 7 ): 691 - 697 .
ILDの患者はCTDの診断クライテリアを満たさない自己免疫異常の特徴を有していることがある.我々はautoimmune-featured ILD (AIF-ILD)の罹患率とその特徴を調べ,IPFおよび既知のCTD-ILDと比較した.
方法
CTDの診断クライテリアを満たさないILD患者において,CTDを疑う徴候や症状があり,かつ自己免疫プロセスを反映する血清テスト陽性のときAIF-ILDと診断した.臨床的特徴,HRCT像,肺生検検体を解析し,IPFとCTD-ILDの患者のそれらと比較した.生存はカプランーマイヤー曲線を使用し評価した.
結果
200例の患者が質問票に回答し,血清検査を行った.AIF-ILDはその32%(63例)に,IPFは29%(58例)に,CTD-ILDは19%(37例)に認められた.性,年齢,人種は群間で異なった(p<.01).AIF-ILDの62%がCT画像にて典型的UIPパターンを示した.AIF-ILDの31例の患者のうち,肺生検検体にて81%にUIPを認め,NSIPは6%であった.AIF-ILDとIPFの患者は生存が同一で,CTD-ILDより予後不良であった(P<.01).AIF-ILD においてANA titer ≧ 1:1280は,生存の改善と関連があった(P=.02).
結論
ILDにおいて症状の全身的評価と,血清検査の評価によりAIF-ILDを同定することが可能である.CT画像と,病理組織におけるUIPパターンはAIF-ILDにおいて多い.AIF-ILDの患者の予後は不良であるが,ANA titer ≧ 1:1280は予後の改善に関連がある.
シカゴ大学のILDクリニックに紹介された患者で,このstudyへの参加の意志のあるもの.
症状質問票の記入,CTDのスクリーニングのための血清検査を網羅的に行った.
環境暴露によるILD,既知の原因によるILDは除外.CTDに関するACRクライテリアを満たさない患者で,CTDを疑う徴候や症状が少なくとも1つあり,かつ自己免疫プロセスを反映する血清テストが少なくとも1つ陽性のときAIF-ILDと診断した.
血清テストはリファレンス値を超えたときに陽性と診断するが,ANAは≧ 1:160以上の時を陽性とした. CTD のACRクライテリアを満たす患者,およびIPFのATSクライテリアを満たす患者を対照群とした.
a subpleural reticular pattern with
honeycombing was the predominant finding
○categorized as “atypical” for UIP
the HRCT scan lacked honeycombing and/or
displayed predominantly ground glass opacities
○categorized as having“both”
at least one displayed the typical UIP
pattern and at least one displayed the atypical pattern
CTD-ILD以外の患者でHRCTパターンがatypical UIPの場合は大半がAIF-ILDの診断クライテリアを満たした.
1年生存率
CTD-ILD 100%, IPF 87%, AIF-ILD 82%
5年生存率
CTD-ILD 95%, IPF 48%, AIF-ILD 52%
生存の悪化に寄与する因子
① アルドラーゼ陽性(HR 5.31; 95% CI, 1.89-14.92; P<.01)② 加齢(HR 1.06 for each year increase; 95% CI, 1.00-1.13; P=.04)
生存の改善に寄与する因子
① FVC高値(HR 0.96 for each 1% increase; 95% CI, 0.93-0.99; P≦.01)② DLcoの高値(HR 0.96 for each 1% increase; 95% CI, 0.92-0.99; P=.01)
③ 徐々にANAが上昇(HR 0.81 for each titer increase; 95% CI, 0.67-0.99; P=.03)
AIFグループの死亡例が少ないことより,多変量解析は行えなかった.
ANA titier≧1:1280のAIF-ILD患者は17例(男8, 女9).<1:1280の患者と比較して生存の改善が認められた(Fig 3).
この研究のlimitation
臨床的特徴と生存に関して多変量解析ができなかった.
ANA titerを連続して測定していない.
AIF-ILD患者の中に,最終的にCTDの診断クライテリアを満たすものがいる可能性(本研究のフォローアップ期間は中央値で1.7年であるが,そのような患者はいなかった).
症状は自己申告制である.症状の中でleg/foot swellingは非特異的症状であり,浮腫が含まれる可能性がある(本研究ではこのような症状のみでAIF-ILDと診断した患者はいなかった).
肺生検が全例行われたわけではない.
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