2018年7月3日火曜日

咳嗽 2017アレルギー学会より

2017

アレルギー学会

教育講演13
CVA

喘息反応
咳感受性亢進
2010年仮説

疾患特異的病態:CVAを中心に

CVA
Eos, Neu上昇群はICSが減らせない。IL-8上昇、neutrophilic elastase上昇。

鼻腔内にカプサイシンやヒスタミンを投与すると咳増加
神経経路がある?

CVA
ICSで治療するとPC20は改善。C5は動かない。
C5ICSで改善しないが、モンテルカストで改善する。

Respiration
CVA患者を対象とした LTRAの前向き試験。
Mchの改善なし。
LTRAは何故効くのか?→咳感受性を低下させる。
感染後の咳にはLTRAは効かない。

 ベガ(オザグレル)の効果について
ICS+LABA+LTRAで咳が毎日ある患者。RetrostudyN=28で完全奏功が10例、部分走行ば8例。無効例はもともと症状が軽い。

GERD
ガナトン、ネキシウム
チオトロピウムにも鎮咳効果あり。

その機序:
カプサイシン受容体TRPV1
(原因が様々)

 TRPV1拮抗薬 CV112220
クエン酸咳誘発モルモットにおいて咳を抑える。
 チオトロピウムの鎮咳作用は、抗コリン薬としての作用ではない。
TRPV1を介しての鎮咳作用(気管支拡張作用ではない)。

GERDについて
京都大学での検討
慢性咳嗽患者の11%GERD単独例。合併例では50%
PPIのみで改善したのは21.9%PPI+消化管運動機能改善薬で改善したのは76.2%

レスターの咳質問表
消化管運動機能不全がQOL低下をもたらす。

CHSについて
診断名+αの咳
さらにはunexplained cough
咳喘息、上気道疾患による咳  =CHSのフェノタイプ

CHSの基本病理
Functional MRIによる検討
アミトリプチン、ガバペン、リリカ

GERD特に消化管運動不全
Hull Airway Reflux質問票
PPIは無効、メトクロプラミド、ドンペリドンなどが効く

気道リモデリングと咳
コントロール不良のCVAではFEV1の経年的低下が増大する(但しnは少ない)。


慢性咳嗽→気道リモデリング→咳感受性亢進→慢性咳嗽 のloop

Morice
気道平滑筋(ASM)
ASM量が増加→ASM増加TRV1増加、ASM増加TGF―β1増加

Anatomic diagnostic protocol

まとめ

CVA
ICSICS/LABA
LTRA、抗TX薬、H1RA
LAMAなど
GERD
・ガナトン、六君子湯
SBS
EM
・去痰薬
・小青竜湯
・好酸球性副鼻腔炎の可能性

感染後咳嗽
中枢性鎮咳薬のほかに麦門冬湯など

CHS
どこまで浸透させるか?
実地医家→かえって混乱を招くのでは?