2013年4月5日金曜日

AFOP: acute fibrinous and organizing pneumoniaとは

2013 ATS-ERS IIPs classificationにrare historical patternとして掲載される予定であるAFOPに関する最初の報告.

Acute Fibrinous and Organizing Pneumonia
A Histologic Pattern of Lung Injury and Possible Variant of Diffuse Alveolar Damage
Arch Pathol Lab Med. 2002;126:1064–1070.

Context.
びまん性肺胞障害(DAD),器質化性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎(BOOP)と好酸球性肺炎(EP)の組織像は,急性または亜急性臨床症状を伴う肺損傷のよく知られた組織像である.我々は一つの組織像としてacute fibrinous and organizing pneumoniaAFOP)認識した.それはまたこの臨床設定で起こるが,DADBOOPまたはEPの古典的な組織学的基準を満たさず,過少報告された異型を表す可能性がある.

目的.
AFOP組織パターンの臨床的重要性を調査し,DADBOOPを含む他の障害との関係を調査すること.

設計.
肺胞内フィブリンと器質化肺炎優位な組織像を示した開胸肺生検標本と剖検標本は米軍病理学研究所のファイルから選択された.様々な量の器質化肺炎,II型肺胞上皮細胞過形成,浮腫,急性および慢性炎症と間質の拡大が認められた.典型的なDADBOOP,膿瘍形成または好酸球性肺炎の組織像による症例は除外された.この組織学的所見を有する患者の臨床経過を明らかにするために,臨床およびX線撮影情報とfollow-up情報が得られた.統計解析は,カプラン-マイヤーとχ2検定にて行なった.

結果.
平均年齢62歳(範囲,33-78歳)の17例の患者(10例男性,7例女性)は,呼吸困難(11),発熱(6),咳(3)と喀血(2)が急性発症した.肺疾患に臨床的に関連があると考えられているものは,definitive かまたはprobablecollagen vascular disease(3),アミオダロン(1)Haemophilus influenza喀痰培養陽性(1)Acinetobacter 属喀痰培養陽性(1),リンパ腫(1),ヘアスプレー(1),建設工事(1),採炭(1)と動物学的な仕事(1)であった.6例の患者は,明確な由来や関係を認めなかった.追跡調査は,疾患進行の2つの臨床パターンを明らかにした:急速な進行により死に至る劇症疾患(n = 9例; 生存平均,0.1年),そして,より亜急性の疾患,これは(回復(n = 8例)を伴っていた.組織学的分析と初期症状は最終的なアウトカムと相関しなかった,しかし,機械的人工換気を必要とした5例中5例は死亡した(P = .007).

結論.
Acute fibrinous and organizing pneumoniaは,DADBOOPまたはEPの典型的組織像と異なる急性肺損傷の病像と関連した組織像である.急性肺損傷のこれらのパターンと同様に,AFOPパターンは特発性であるか,または,様々な範囲の臨床的関連性を伴い出現する.全死亡率はDADと類似しており,したがって組織学的異型である可能性がある;しかしながら,AFOPは疾患進行とアウトカムの2つの異なったパターンがあるように見える. 機械的人工換気の必要性は,予後と相関した唯一のパラメータであった.亜急性臨床経過を有する患者はすべて,機械的人工換気を必要としなかった.



急性肺損傷の病像を有する患者からの生検標本の分類は,しばしば難しい診断上の課題を提示する.DADBOOPはそれぞれ,急性または亜急性の臨床症状を有したよく認識された組織像である.DADBOOPパターンは,既知の原因(例えばCVD)と関係している場合があるかまたは,特発性である場合がある.(1) ATSERSが共同で後援する最近提案されたmultidisciplinary consensus classificationにおいて,特発性DADは,AIPと呼ばれ,特発性BOOPは,COPと呼ばれる.(2) このATS/ERS statementはまた,組織パターンに関してBOOPよりもむしろOPという言葉を使用することを勧めた.(2) EPもまた,臨床的に急性または亜急性疾患を呈し,それぞれ急性型と慢性型をとる.(1,3)我々は急性または亜急性臨床症状を伴う組織パターンに遭遇した.そして,それはDADOPまたはEPパターンの基準は満たさないが,その代わりに主に肺胞内フィブリンとOP優位な所見から成り立つ.このパターンは通常の急性肺損傷とは異なるパターンを示すように見える.そして,それは生検標本において問題を示す.我々の研究の目的は,この組織パターンとそれに関連した臨床像とアウトカムをよりよく定義することである.

方法
もともとDADOP,または説明的に''acute pneumonia with prominent fibrin''または''acute fibrinous pneumonia with organizing pneumonia'' (AFOP) として診断された症例を,米軍病理学研究所(AFIP)のファイルから抽出した.器質化を伴い肺胞内フィブリンの優位な組織像を示す症例が本研究のために選択された.DADOPEP,膿瘍形成による急性肺炎または初期脈血管炎プロセスを疑う典型的な組織学的特徴を示す症例は除外された.経気管支性生検組織のみの症例も除外された.114例が調査され合計17例は本研究に含まれた.15の開胸肺生検標本と2つの剖検標本が含まれた.臨床およびfollow-up情報は,患者記録と照会された病理学者と臨床医から得られた.組織学的特徴は,パラフィン包埋H&E染色切片にて評価された.Grocottメテナミン銀染色とZiehl-Neelsen染色法は,すべての症例に行われた.Brown-Brenn and/or Brown-Hopps細菌染色法は,9例で行った.統計解析は,SPSS9.0の統計ソフトウェアを用いて実行された.直接この疾患に関係がある死亡のみsensored eventとした.

結果
存在する,そして付随する臨床像,治療方法とアウトカムは,表1にまとめた.男性10例,女性7例.人種は,白人が10例,ヒスパニック4例,黒人1例であった.2例は人種不明.患者の平均年齢は,62歳(3378歳)であった.

症状
症状は急性または亜急性であった.そして,患者の誰も生検の2ヵ月以上前には症状がなかった.発症から生検までの平均的時間は,19日(範囲,2-60日)であった.症状は,しばしば複数だった.6例の患者は発熱があり,「スパイク状」と典型的に言われるものであった.4例の患者は咳,12例は息切れ,2例は喀血を報告した.5例の患者は,虚弱または倦怠感(インフルエンザ様疾患の先行例1例を含む)のような全身症状を報告した.5例の患者は,胸,胸膜,腹部痛を認めた.1例は関連する発疹を伴った関節痛を認めた.

付随する状態
2例の患者は, CVD(多発筋炎と強直性脊椎炎)の明確な既往歴をがあった.さらに1例の患者は,線維筋痛を呈すると考えられた.担当医師によって疾患発症に臨床的に関連があると考えられた曝露歴は,4例の患者(複数の外来種の動物への曝露のある動物学者,炭鉱夫,木の塵への曝露のある建設労働者と,毎日ヘアスプレーを複数缶[4-5]を使用する患者)において報告された. 1例の患者は,基礎にある高悪性度のリンパ腫が認められた.6例の患者は,免疫状態の変調があると考えられた:4例の長期のステロイドを服用している患者(2例はCVD1例は線維筋痛症疑い,1例は詳細不明の慢性腎不全),1例はアルコール依存もあり,十分にコントロールされていない糖尿病患者,そして1例はbaseにリンパ腫のある前述の患者.可能性がある薬歴は,アミオダロンが1例,4つのLorcet(ローセット;鎮痛解熱剤の商品名)を服用したあと症状が出現したと報告したものが1例,詳細不明量のバリウム摂取が1例,いくつかのアルコール飲料摂取が1例であった.喀痰培養検査は症例のうちの11例で利用できた.Haemophilus influenza陽性が1例で,そして,1例は肺組織培養にてAcinetobacter baumanii陽性であった.3例の患者は,複数の関連性があった(環境曝露,CVD,長期のステロイド使用);1つの環境曝露と喀痰培養陽性; 1つのCVDと長期のステロイド使用),そして6例の患者は,同定可能なoriginや関連性がなかった.

X線所見
胸部X線撮影情報は,症例のうちの15例に利用できた.症例のうちの2例の画像は,AFIPにおける放射線病理部によって検討された.最も頻度が高いX線撮影パターンは両側性肺底部浸潤影であった.そして,それは4例で見られた.胸部画像は下葉においてより広範な両側びまん性浸潤影が1例,両側のairspace disease2例,両側の網状結節性陰影が1例,びまん性斑状陰影が1例,単純な「浸潤影」が2例,「非定型肺炎」様陰影が1例,「肺水腫」様陰影が1例,間質性肺炎様陰影が1例,右肺のみののびまん性陰影が1例であった.治療治療は,7例の患者が抗菌薬のみ,2例がステロイドのみ,3例が抗菌薬による改善がなくその後ステロイドを使用,抗菌薬と同時にステロイドを使用したものが2例,1が利尿薬,1例が機械的人工換気のみ行った.1例の患者における治療は,不明.合計5例の患者は,機械的人工換気を必要とした.臨床転帰9例の患者は疾患で死亡した.7例の患者は生存,そして,1例の患者は追跡調査期間に他の原因で死亡した.全体として,追跡調査期間は6日から5年にわたり,平均追跡期間は1.1年であった2つの異なった疾患進行パターンがあるように見えた:急速に進行し死亡する劇症疾患の患者と,亜急性であまり劇症でない経過の患者である.死亡した患者の間で,症状出現から死亡までの期間は,6から36日にわたり,平均29日であった.

組織学的特徴
開胸肺生検標本が15,と剖検材料が2であった.ヘマトキシリン・エオジン染色切片にて観察したところ,標本の全ては類似の組織学的所見を示した.すべての標本における優位な所見は,肺胞腔内のフィブリンの存在で,肺胞腔内にフィブリン「球」の形態をとる(Figure 1).フィブリンは,肺実質内において最初に斑状の分布をとる.1つの標本の肺胞腔の25-90%,平均50%の気腔が障害される(Figure 2)1つの標本において,気腔のほぼ100%は,フィブリンで満たされた(Figure 3).典型的な分布は斑状だったが,もっぱら細気管支周囲のみというわけではなかった.DADで見られる典型的ヒアリン膜は,観察されなかった.腔内疎結合組織からなる器質化肺炎は,フィブリンを伴う肺胞管と細気管支内で観察された.種々の組織学的所見は,肺胞内フィブリン集簇領域と関連した肺実質内で観察された.これらの所見は主に肺胞壁にあって,肺胞内フィブリンを含んでいる肺の部分に,基本的に制限された.介在する肺実質はほとんどの場合微小変化を示しており,典型的には,まばらな炎症性浸潤および/または最小限の間質肥厚から成った.肺胞内フィブリン集簇の領域と関連した肺実質内で,間質のリンパ形質細胞の浸潤がすべての症例で存在した.それは典型的には軽度から中程度だったが,極めて顕著であったものが3例存在した.好酸球がまばらだったのは6例であった.しかし,EPパターンは見られなかった.EPパターンによる症例は,本研究から除外された.好中球はすべての症例で観察されたが,通常,まばらだった.ここに述べられるリンパ球浸潤と同じく,好中球は主に肺胞壁内に存在した.そして,そのパターンは典型的急性肺炎の気腔病変とは似ていなかった.急性肺炎 に典型的特徴を有する症例は,本研究から除外された.好中球が肺胞壁または間質優位に存在したにもかかわらず,毛細血管炎は観察されなかった.そして,症例のいずれも慢性出血を示唆する特徴を有さなかった.主に血管炎プロセスの特徴を有した症例は,本研究から除外された.完全に線維芽細胞マッソン小体を形成した,または,肺胞内フィブリンの核を囲んでいる線維芽細胞の形成(Figure 4)を有する器質化肺炎はすべての症例で認めら,それは3例で顕著だった.しかし,肺胞内フィブリンは優位な所見のままだった.II型肺胞上皮細胞過形成はすべての症例で観察された.そして,浮腫状の間質肥厚も同様に観察された.DADで典型的に見られる肺胞壁における粘液様線維芽細胞組織は,すべての症例の間質において認められた.しかし,典型的にはその所見は最小限に存在したかまたは巣状だった.顕著なミクソイド線維芽細胞増殖は,4例で観察された.密度の高いコラーゲン沈着は,観察されなかった.血管内血栓は5例で観察され,2例で顕著だった.肺胞浮腫は10例にみられ,1例で顕著だった.微生物は,Grocottメテナミン銀,Ziehl-Neelsen,ブラウン-BrennまたはBrown-Brenn, or Brown-Hoppsによって染色された切片において同定されなかった.すべての症例でウィルス細胞変性効果や肉芽腫性炎症は観察されなかった.統計解析臨床症状,組織学的特徴と治療は,患者のアウトカムと関連して評価された.示された臨床症状のいずれも,最終的な患者結果と相関しなかった.同様に行われた治療方法も,最終的な結果と相関しなかった.比較的より顕著な炎症細胞浸潤,顕著なOP,より広範囲なフィブリン蓄積,顕著な肺細胞増殖または顕著な間質の拡大,ミクソイド結合組織沈着の存在は,患者結果と相関しなかった.機械的人工換気の必要性は,機械的人工換気を必要としたすべての死亡患者と,唯一の有意のパラメータ(P =.007)として現れた.コメントAFOPの組織像は,組織学的にDADまたはOPの古典的に述べられた急性の肺損傷パターンと異なって,更にEPと異なる,急性であるか亜急性臨床症状に伴う組織像であるように見える.AFOPパターンを有する患者にはDADを持つ人々に類似の臨床転帰がある,そして,AFOPDADの線維素異型を実際に示している可能性がある.そして,それは文献でよく記述されなくて,したがって生検標本の上で問題を含むと判明した.器質化肺胞内フィブリンが優位な組織学的発見を構成し,好酸球の顕著な不足によってEPのパターンと異なるという点で,AFOPの組織像はDADOPの古典的なパターンと異なる.フィブリン沈着がDADOPパターンにおいて報告されてきたにもかかわらず,それらはプロセスの主要構成要素ではない.(4-7) フィブリンが肺胞腔の中で器質化し球状になることと,典型的なヒアリン膜が認められない点は,AFOPパターンが更にDADパターンと異なる点である.DADパターンにおいて典型的に存在するびまん性変化と対照的に,AFOPパターンに存在するフィブリンは典型的には斑状であり,平均50%気腔の障害を伴う.フィブリン沈着の領域に隣接した肺胞壁は種々の付随する変化(例えば急性または慢性炎症細胞浸潤と間質の拡大とII型肺胞上皮細胞過形成)を示す,しかし,介在する肺は微小組織学的変化のみである.AFOPパターンの鍵となる組織学的特徴は,表2にまとめられる.我々のレビューに基づいて,AFOPパターンは背景にある多数の可能性ある関係を有するように見える.そして,特定の数の症例は本質的に特発性で,急性肺損傷の他の組織像と類似しているように見える.推定された感染性原因は,培養陽性によって2症例で特定された.これらの症例が典型的急性肺炎を意味し,好中球の浸潤前に生検を受けたかどうかに関して考察がなされた;しかしながら,これらの生検標本の両方とも症状発現の最低2週後に得られたので,我々はこれが本当であると考えていない.他の関連所見は,CVD,職業曝露と薬剤曝露量(再び他の型の急性の肺損傷で遭遇する関係のスペクトルと類似の)の存在を含んだ.患者のうちの1例は慢性腎不全の既往歴があることも報告された,そして,臨床的に患者の肺疾患との関連が示されなかったにもかかわらず,尿毒症との関係は考慮されるかもしれない.残りの患者の腎機能の状態は,報告されなかった.興味深いことに,我々は追跡調査の不足のため本研究に含まれなかったAFOPパターンの1症例で多数のHistoplasma organismsを同定した.AFOPパターンは,ブスルファン肺臓炎の1例にも観察された.8治療は,主に抗菌薬またはステロイドで,これらを単独または様々に併用し使用した.患者の半数が回復したにもかかわらず,半数は回復せず,1例は背景に存在する感染因子が確認された.行なわれる治療方法は最終的な患者アウトカムと相関しなかった,したがって,明確な最適治療は同定されなかった.AFOPパターンに関連した死亡率が50%を少し超え,DADと類似していたにもかかわらず,機械的人工換気を必要とした患者はわずか30%で,臨床経過は破局的なものではなかった.AFOPパターンの鑑別診断の主要な組織像は,急性肺損傷の他の組織パターンである:DADOPEPである.手短に言うと、典型的なDADの組織パターンは、毛細血管のうっ血,間質と肺胞の浮腫,肺胞壁を裏打ちする血清蛋白が濃縮した特徴的な好酸性ヒアリン膜からなる初期滲出期を有すると報告されている.滲出性期の後に、増殖期と線維化期が起こる.すなわち肺胞内浸出とII型肺胞上皮細胞の過形成がおこりその後進行性の間質線維化が続く.(1,5) DADにおけるびまん性という用語は特に肺胞のすべての要素への損傷を述べているのだが,DADの組織学的変化は通常肺実質全体を通して存在する.限局性肺病変の症例は、「局所の肺胞損傷」として報告された.9肺胞内フィブリンは、DADの報告のなかで述べられることがある;しかし,これらの症例も典型的なヒアリン膜を含むことが報告されており、AFOPパターンで見られる顕著な肺胞内器質化フィブリン球の特徴は目立たない.AFOPで見られる斑状分布もまた,DADの典型的特徴でない.DADの臨床症状はARDSのそれである.すなわち,通常機械的人工換気を必要とする急性呼吸不全として現れる.死亡率は,50%から60%である.(1,5,7DADより組織学的にびまん性でないにもかかわらず,AFOPパターンを示している肺生検標本を有する患者は,同程度の死亡率(50%)である.そして,我々はAFOPパターンが十分報告されていないDADの異型線維化を意味する可能性があると考えている.興味深いことに,我々はそれ以外の典型的DAD症例において巣状のAFOPパターンを観察した;しかしながら,これらの症例は,本研究から除外された.本研究に含まれる症例には不十分に標本抽出されたDADが含まれたかもしれない;しかし,DADの典型的診断特徴はこれらの標本において不足していた.そして,それは直視下生検標本と2つの十分に標本抽出された剖検材料を含んだ.サンプリング問題がすべての症例で完全に除外できないにもかかわらず,我々はAFOPパターンが一部の患者において唯一の組織学的所見を意味する可能性があると考えている.重要な臨床的違いはDADの典型的組織像を有するほとんどすべての患者が補助換気を必要とするということである.しかし本研究において補助換気を必要とする患者はわずか30%であった.

OPの組織像の特徴は,細気管支,肺胞管と肺胞内肉芽組織のpatchy plugsである.広範囲な線維化は,典型的には存在しない.臨床的に,OPパターンは,息切れと咳が発症から46週間続くことと関係している.4)呼吸器症状はステロイド治療で一般に改善する.そして,死亡率は10%未満である.4AFOPパターンをOPパターンと区別する際に,低倍率では両者のプロセスはpatchyかもしれない;しかし,器質化した線維素球(fibrin balls)はAFOPの優位な組織学的所見であり,一方肺胞腔,肺胞管と細気管支腔内線維芽細胞マッソン小体はOPの優位な所見である.更に,AFOPパターンに関連した死亡率がOPに比べ非常に高いという点で,AFOPパターンはOPパターンと異なる.そして,数例は機械的人工換気を必要とした.致命的なOPAFOPパターンの症例の関係を明らかにする必要がある.注目すべきことに,1995年,ヨシノウチらはCOPの異型を報告した(10).その用語はしばしばBOOPと同義的に使われた.そして,それが従来のCOPと異なったのはマッソン小体内におけるフィブリンの存在であった.彼らはこの疾患単位の名前に「2COP」を提唱し,このサブグループは従来の組織像を有するCOPの患者と比較してステロイドに十分に反応しなかった.これらの患者の最終的な臨床アウトカムは示されず,そして,本研究が経気管支性生検標本を使用して行われたのだが,これらの2COP症例は我々の集めたAFOP症例と同じ疾患単位を意味する可能性がある.

AFOPパターンの診断においてもう一つの考慮されるものは,EPパターンである.EPの組織パターンは,臨床的にchronic EPとして示される可能性がある.そして,それは概して数週間の亜急性疾患として,または,数日で呼吸不全に至るacute EPとして現れる.acute EPchronic EPの両者に関連して認められる組織学的特徴は,本質的に同じである.しかしヒアリン膜と他のDADの特徴は,acute EPにおいてみられる組織所見に認められる可能性がある.(11)組織学的に,EPAFOPにおいて認められる顕著な肺胞内フィブリン様物質を有する可能性がある.しかしながら,EPの主要な組織学的所見は,好酸球とマクロファージの肺胞内集簇である.マクロファージは数がさまざまであるが,好酸球が優位である.これらの領域に関連した間質は,リンパ形質細胞の浸潤(好酸球もまた認められる)によって,典型的に拡大する.好酸球膿瘍もまた認められる場合がある.(12,13)我々のAFOP症例のうちの6例が少数の好酸球を認めたが,多数の好酸球は観察されなかった.更に好酸球性膿瘍も肺胞内の組織球と好酸球の集簇も観察されなかった.我々はこれらの症例が部分的に治療を受けたEPを意味する可能性について考えた.なぜなら,AFOPパターンにおいて認められた顕著なフィブリンは,EPの多くの症例で見られるものに非常に似ており,かつステロイド治療はかなり急速に生検標本内に存在する好酸球の数を減らすことができるからである.しかし,好酸球を伴った6例に関する臨床情報のレビューにて,3例の患者のみステロイド治療を受け,そして,その治療は肺生検後のみ行われたたことが明らかになった.末梢好酸球数に関する情報は3例の患者にのみ利用可能であった.末梢好酸球増加を呈したものはいなかった.従って,これらの症例は部分的に治療を受けたEPではないと我々は考える.OPパターンと同様,気管支鏡生検標本上でAFOPパターンの診断が正しいと確信することは難しい.正しい診断は適切な臨床情報があり,大きな生検標本があるともっともよい.OPパターンと同様,AFOPパターンは非特異反応として現れる可能性がある.それは他の疾患と関係している可能性がある.AFOPの純粋な組織パターンのみを示す症例が,この解析研究に含まれるが,我々のアーカイブのレビューはAFOPの巣状パターンが他のプロセスの構成要素とみなされる可能性を示した.我々は,広範な毛細血管炎を伴うウェゲナー肉芽腫症の場合と同じく,膿瘍空洞と壊死性肉芽腫の周辺にAFOP類似の巣状パターンが観察された.肺胞内フィブリンはまた,肺癌に隣接して観察された.そのような二次反応の可能性は,より小さい生検標本において考慮されなければならない.臨床および画像との相関は,これらの状況に役立つ場合がある.

要約すると,AFOPの組織像は肺損傷の特徴的なパターンであるように見える.そして,それはDADOPまたはEPの古典的なパターンと組織学的に異なる.AFOPパターンと関連した死亡率は,DADに関連した死亡率を鏡のように映し,このパターンは線維素の異型(fibrinous variant)を意味する可能性がある.しかし,臨床経過はDADほど,必ずしも破局的でなかった.このように、AFOPDADとは明らかに異なったclinical entityでなく,十分に認識されていないDADの組織パターンかもしれない.より軽度の症状とX線画像にてより局在的な浸潤影が認められる患者は、COPまたはBOOPの臨床およびX線画像にさらに密接に一致する可能性がある。AFOPパターンの重要性は、それがDADOPまたはEPの典型的な基準を満たさず、生検にて問題が明らかとなった肺損傷のパターンを意味するということである。悪い臨床アウトカムをきたすかもしれないので,このパターンの認識は重要である.しかし、DADパターンに関して典型的に認められる劇症化とは異なる症例もある. DADOPのパターンと同様,AFOPパターンも種々の可能性がある基礎的起源と関係しているように見える;しかしながら、基礎をなす傷害物質がわかった時でも、最適と認識される治療は同定されなかった。OPのパターンと同様に,AFOPパターンは膿瘍または梗塞のような他のプロセスに対する二次反応である場合がある。より小さい標本においてこのことは考慮しておかなくてはならない.X線画像で、AFOPパターンは、最もよくみられるのがびまん性、斑状所見である。そしてそれはしばしば肺底部においてより顕著であるか、肺底部に限局する可能性がある、死亡したすべての患者における機械的人工換気の必要性を除いては、患者アウトカムを予測した定義可能な臨床または組織学的パラメータはなかった、そして、最適治療法は明らかにされなかった。

 






 Table 2. AFOPの組織学的特徴

Major features
・器質化した肺胞内フィブリン優位な所見.
器質化肺炎.
・斑状分布.

Minor features
・間質性変化を伴う.
  急性かつ/または慢性炎症.
  II型肺胞上皮細胞の過形成.
  粘液性結合組織をともなう肺胞隔壁の拡大.
・間質性炎症と拡大―典型的には軽度から中等度.
・肺胞内フィブリンに近接した領域に主に限定した間質性変化.介在する肺は最小限の変化のみ.

Pertinent negatives(陰性所見)
  ・ヒアリン膜が認められない.
 ・好酸球が目立たないかまたは無い.
 ・広範な気管支肺炎 かつ/または 膿瘍形成がない.
 ・肉芽腫性炎症がない.