熊本大学医学部 山崎記念館
教育講演:呼吸器診療におけるCTガイド下針生検,RFA治療の意義
熊本大学大学院生命科学研究部放射線診断学 河中功一先生
2004-2013年でCT下生検 2900例.
最近はCTガイド下椎体形成術の症例も増加.CTガイド下生検の原則禁忌は薬剤溶出性ステント留置例
肺生検の合併症:気胸27%,遅発性は1.1%あるため,翌日まで経過を見ることが重要.血胸7.5%.
迅速病理診断を行う症例も増加.
GGOを認めた199結節の検討では,Ad 158病変,AAH 19病変,BALT 1病変,非特異的炎症 18病変
*消退傾向を示さないGGO結節の89.4%が腫瘍性であった.
まとめ
CT下肺生検 正診率99.1%,直径6mm以上なら病理診断が得られる.肺転移の98%が原発巣を同定できるRFA:
Oligometasatasis / Oligorecurrence
肝がん以外は保険適応外,肺RFA→根治を目指すなら直径3cm以下,3個以下.最低5mmのsafty margin必要.FEV1>0.83LならOK.局所制御90%程度.3mm以上の血管・気管支は焼けない.
肺がん骨転移の疼痛緩和目的にRFAを行うことがある.
座長からの質問:RFA→radiation ? or radiation→RFA ?
⇒Radiation先行では正確な病変の広がりを評価しにくくなるため先にRFAが良いのでは.
特別講演:病態解明に基づいた喘息治療・管理の新展開
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 松本久子先生FKBP51
高い人 ICS治療後のFEV1感受性が乏しい=ステロイド低感受性因子
気道上皮発現の増加=ステロイド抵抗性の報告
Th2 high asthmaはperiostin上昇.
ICS治療⇒遷延性気道炎症をdetectするよいmarker.FENOより優れる.
肺機能低下(FEV1)に寄与する因子
気道上皮基底膜肥厚とぺリオスチンの相関
近畿・北陸呼吸器疾患研究会(KiHAC) 2009
吸入ステロイド治療下BAにおける呼吸機能低下と遺伝子多型との関連主要エンドポイント:候補遺伝子多形と経年的な呼吸機能低下との関係
血清ぺリオスチンは肺機能低下(FEV1)に寄与する因子である.
⇒ΔFEV1=-30 mL/年以上の低下群
多変量解析にて①血清ペリオスチン高値,②治療ステップ5,③過去喫煙が独立して寄与(Kanemitsu, Matsumoto, et al. J Allergy Clin Immunol 2013).
GLCCI-1 (glucocorticoid-induced transcript
1 gene (2011年NEJM)の話もあったが退席.
http://www.nejm.jp/abstract/vol365.p1173