症例1
75歳,女性22年前にmyoma uteriに対し子宮全摘+片側附属器切除術の既往あり.18年後にLC ope. pT1aN0M0 stage IA.その4年後S8-9に淡い結節影出現.徐々に増大.
鑑別として
Benign metastasizing leiomyoma (BML)BMLはMyomaのope後3-20年経過して健診等で偶然発見されることがある.
BMLが悪性転化することはないとされている.
診断は平滑筋肉腫(おそらく子宮)の肺転移.すりガラス様に見える病変は,肺胞の間質に肉腫細胞が浸潤.
肺原発の平滑筋肉腫ではないかというdiscussionあり.
症例2
45歳,女性咳嗽,喀痰が普段より増強し,近医を受診.肺炎の診断にて同日同院に入院.胸部CT所見より専門的治療が必要と判断され,入院4日目に転院.
右中葉の陰影.浸潤影or結節影.右中葉の気管支が見えない.右下葉には小葉間隔壁の肥厚,小葉中心性粒状影.
WBC 26700/μl,CRP 32 mg/dl,プロカルシトニン陰性,
SBT/ABPC→TAZ/PIPCにて軽快.しかし退院6か月後chest painにて来院.
診断は放線菌症
Actinomyces israellii
診断は喀痰検査!sulfar granuleの喀出で診断がついた.
硫黄顆粒の喀出により診断し得たActinomyces odontolyticusおよびActinomyces meyeri による肺放線菌症の1 例
抜粋;「当院入院1~2 カ月前より時折,直径2~3 mm 大の黄褐色の固形物を痰と共に喀出することが判明した.」
(治療薬はペニシリンが第一選択で,2~6週間の点滴投与の後6~12カ月の内服投与という長期間の治療が原則となる.)レジデントノート2012年8月号