2012年5月24日木曜日

ARDS The Berlin Definition

JAMA
publishied online May 21,2012
先の日本呼吸器学会学術講演会において紹介されたように,ヨーロッパ集中治療学会のイニシアチブのもと,ARDSの定義が変更された(1994年AECCの定義の改訂).このベルリン定義に関する報告である.

ARDSを低酸素血症の程度により3つのカテゴリーに分類:
mild (200 mm Hg < PaO2/FIO2 ≤ 300 mm Hg),
②moderate (100 mm Hg < PaO2/FIO2 ≤ 200 mm Hg)
③severe (PaO2/FIO2 ≤ 100 mm Hg)

ベルリン定義の、軽症、中等症,重症は,増加した死亡率と相関があり(27%; 95% CI, 24%-30%; 32%; 95% CI, 29%-34%; and 45%; 95% CI, 42%-48%, それぞれ; P < .001),生存者における機械的人工換気期間の中央値の増加と相関があった(5日; interquartile[IQR](2-11); 7日; IQR(4-14);、そして、9日; IQR(5-17)それぞれ; P < .001).

AECC定義と比較してベルリン定義は、死亡率のより良好な予測的妥当性を有していた.ROC曲線下面積はベルリン定義 0.577(95%CI、0.561-0.593)対AECC定義 0.536(95%CI、0.520-0.553; P < .001).